萩、吉田松陰を訪ねてきました。

週末山口県萩市の吉田松陰の故郷を訪ねてきました。こんな時期に、このようなタイミングで「吉田松陰」の地へ訪れる事に意味を感じます。

 

 吉田松陰が残した「学とは人たる所以(由縁)を学ぶべし」という言葉があります。『』人間とは何か、いかにあるべきか、どのような生き方をするべきかを学びなさい。』と私は置き換えています。限り在る人生、その有限性を今回の震災でイヤと言うほど知らされました。

 私の周りには志を共にしたメンバーがいます。「“立志”とは今日死んでも悔いのないように思いなさい。その心をもって生きなさい。誰かに喜ばれる自分を発見しなさい。そのため“今、自分が何にをするか決めなさい”」という“立志の心”を共有している友です。たっぷりと松蔭の死生観に触れてきました。

松蔭が江戸、小伝馬町牢屋敷の中で書き上げた「留魂録」。その有名な第八節・・・

 私は30歳、四季はすでに備わっており、花を咲かせ、実をつけているはずである。それが単なる籾殻なのか、成熟した栗の実なのか私の知る限りではない。もし同志の諸君の中に、私のささやかな真心を燐れみ、それを受け継いでやろうと言う人がならそれはまかれた種が絶えずに、穀物が年々実っていくのと同じである。収穫のあった年に恥じないことになるだろう・・・。

 と最後に記されています。形のあるものはいつかは朽ちる。永遠に続くものなどない。しかし、この震災に遭われた人たちの想いは永遠に語り継いでいかなければならない。今の若者達が10年、20年後に成熟した実となる様、真実を語り継ぐことが重要ではないだろうか。

 明日から仙台へ入る。まだ余震が続く中の決行であるが、この目で、この耳で、全ての感覚を研ぎ澄まさせてこの震災が私たちに伝えたかったものを一つ残さず汲み取って来たい。そしてその体験しえたものを有のままに皆さんに伝えたい・・・。
by dokyu-nakanishi | 2011-04-12 03:04 | 日々想う事(感性を磨け)


中西 泰司
(なかにし たいじ)

株式会社どうきゆう社長。自転車レースチームの総監督でもある。

実践で培った経営・人材セミナーは社の内外を問わず人気。


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