屋形船に乗って・・。

10月20日(火)の夜、初めて“屋形船”に乗って食事を楽しんだ。役員3名と19:00北品川からお台場(レインボーブリッジ方面)へと船を進め、東京湾360度の夜のパノラマを見ながら秋のいろどりをたっぷりと楽しんできた。経営と屋形船?何の因果関係があるのだろうと皆さんは思うだろう・・・この企画は、私が“屋形船に乗りたい”と言ったので役員が企画してくれたものである。屋形船の運営や料理内容、船内のデティールそんなものは私にとっては重要度は低い。この位のお金を出すのであれば六本木でもっと美味しい料理とお酒が飲める。

 問題は何を感じるかである。船にゆられて2時間半、大都会の24時間休む事のないオフイスの明かりを見ながら高層マンションの明かりを見ながら・・行き交う外国船のデッキの明かりを見ながら、お台場の飲食店のネオンを見ながら、レインボブリッジを行き交う車のライトを見ながら、1艘の小船で海原を舞い宴を催す。そこで感じるものはきらびやかなレストランとは程遠いものが体験できるはず・・・。

 その感性こそが重要なのである。最初の30分は私も違和感を感じていた。役員と共にまだ30分?あと2時間もこの船に居るの勝手に帰れないものね・・でも船が錨を下ろし全ての明かりが私達を包みはじめたとき、役員のひとりが・・「ここに社員を連れてきたら喜ぶだろうな・・」と呟いた。この体験を社員と分かち合いたい、社員にも同じ体験をしてほしい・・・そう、それがわたしが思い描いていた答えである。

 “思いをはせる”私は敬慮の心(人間の生きてきた本質)とも言っている。誰かのためにと感じる一瞬が大切だと思う。企業の役員は経営者でありより広い公的な存在である。だからこそ誰かのための私達でありたいと思わなければならない。この能力を高める事が人間としての成長である。多くの人に役立っている自分を連想しそこに幸福感を感じる役員でなければこれからの経営は成り立たない。

 感性を磨くとはとても難しいものである。より愛される存在になるために・・より役に立つ自分でありたい。誰かの喜びに直結したい。そう思いをはせる事によって磨かれるものではないだろうか・・・。
by dokyu-nakanishi | 2009-10-22 00:10 | 日々想う事(感性を磨け)


中西 泰司
(なかにし たいじ)

株式会社どうきゆう社長。自転車レースチームの総監督でもある。

実践で培った経営・人材セミナーは社の内外を問わず人気。


by dokyu-nakanishi